オノト 万年筆 修理 メンテナンス ONOTO シェブロン
2021/03/14
category - 万年筆
オノト・シェブロンをオークションで落としました。ヒースローから空輸便です。ペンに番号が有りますので、どんなに古くても1908年。それよりも古いオノトにはペン先には番号の刻印が有りません。欲しかったモデルなのですが破格でお買い得でした。出品者さんの説明では状態未確認。覚悟していましたが、やっぱりな!でした。
ペン芯と首軸は意外と簡単に外れました。外れない時には下の画像参照ですが、ゴムの板を挟むと抜けます。それでも抜けない時はプラスチックの棒を入れて裏側から叩いて抜きます。
インクが乾燥してしまい一部固着していました。必殺アスコルビン酸溶液に浸して溶かします。厳密には化学反応させるのですけどね。画像では分かり辛いですが、なんか白いカビ?も確認出来ます。下の画像ですがペン先の一部が変形して膨らんでしまっています。ペン先の曲がりの修復も、お手の物です。
首軸は外れません。何をしてもビクとも動かずです。ですので割れない様にゴム板で挟みます。プライヤーにも柔らかいプラスチックで挟める様になっている物を使いました。あくまで慎重にです。ここまで古いと簡単に割れてしまいます。
ドライヤーで温めて、やっと首軸が回り外れました。前の持ち主は諦めたのでしょうか?何かで無理に挟んだ痕跡が認められます。
余りの状態の悪さに唖然としてプランジャーのロッドやパッキン組み込み状態の撮影を忘れてしまいました。インクの塊、胴軸と首軸からロッドの破片、パッキンやイミフの残骸(^^;;
全部、内部パーツは木っ端みじんに砕けています。何処をどうやったらココまで粉々になるのか知りたいくらいですね。謎です。インクの塊やらなにやらゴソゴソと...。全部出してから徹底的に洗浄です!
「お掃除!お掃除!お掃除」です!
尻軸側のコルクは粉になっていました。コルクを固定するエボナイトのワッシャーも割れていたので全部新品のパーツに交換です。
ロッドを尻軸に組み込んでエボナイトのピンを入れるのに長さを調整しながら回しこんでロッドと穴を合わせます。穴合わせは100均の画鋲が一番の様です。画像の様に反対側の穴から突っ込みます。
先にペン先の曲がりや歪みを取っておきました。インクフローの具合いも目測で調整します。実際の調整は最初に水を入れて調整が済んだらインクをブチ込みます。水とインクの粘度の違いも計算しておきます。
組み上がった様子になります。撮影忘れはすいません。次回、両ベロのシェブロンを落とせた時にオーバーホールの時にアップ致しますm(_ _)m
セクシー꒰˘ ⌣˘ ๑꒱
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